青空の下で手作りのお弁当を食べる。
ウグイスの鳴き声を聴く。
堅い皮に覆われた夏の柑橘類の甘酸っぱさを、美味しいと感じる。
あたたかいお茶をいただく。
朝起きて、空を仰ぎ、夜疲れて眠る。
ラジオから流れてくる静かな音楽に耳を傾ける。
強い太陽の日射しで汗ばみ、日焼けして肌が熱っぽくなる。
そういうことがこんなに心地良いということを私はすっかり忘れていて、まるで世 界を初めて見た子供のように、見るもの聴くもの全てに感動してしまいました。
細い細い路地を横切る時、ほんのもう一歩先にいても、もう一歩後ろにいても、絶対に見渡せない景色が見える瞬間があります。
それはほんの短い瞬間だけれど、その時、その場所に限っては、色んなものが一気に見えるようになる奇跡のようなひととき。
この4日間は私にとって、そんな奇跡の瞬間だったのかもしれません。